腹部領域の画像診断において、系統だった読影手順を大変わかりやすく学べる本を紹介します。
それは、「レジデントのための腹部画像教室」 です。
臨床で最も活用されているCT検査における急性腹症の読影を中心に解説しています。
初心者から中堅の方々にとっても、実際に腹部CTを撮像・読影する際に、どういった点に気を付け、
どういった点を手を抜かずにしていくか、ということを大変丁寧に説明しています。
まれな病態や小難しい腫瘍など不必要なまでの細かな読影には言及していませんが、
臨床上本当に必要な解説が十二分になされています。
(しかし、HIV治療薬インジナビルによる尿路結石がCTで高吸収に見えないので要注意、などという玄人レベルのTipsまであります。)
各病態に関しては、画像所見別の鑑別診断のポイントと、救急・当直での画像診断の進め方の二つの観点から解説しており、
とても実践的です。
腹部画像診断を学ぶ上で、この本から入っていけば、とても早く上達することは間違いないと思いますよ。
大阪市立大学学術情報総合センター 医学分館 でも入荷されており、利用できます。