放射線(画像)診断学において、最もお薦めしたい雑誌を紹介します。
それは、「The New England Journal of Medicine(NEJM)」 です。
Pfizer Japanでも会員登録すれば(いつまで有効かわかりませんが)見ることが出来ます。
内科など臨床医学の知識を得るのに有用であるばかりでなく、臨床診断における想像力を育むのに最適です。
私は放射線(画像)診断を目指す人には、いつも本雑誌から薦めています。
本誌に目を通すようになった人とそうでない人の成長には差が生じているように感じます。
本誌の中では、“Case Records of the Massachusetts General Hospital”と“Clinical Problem-Solving”が最もお薦めで、
臨床症例をどのように診断してマネージメントするかを学ぶ事が出
総説の“Review Article”や“Clinical Practice”は、疾患概念を学ぶのに有用で、
“Images in Clinical Medicine”も眺めているだけで楽しく、
内容目次の題名一覧だけでも一通り見ておくと、
下記は、NEJMに関する余談です。
本誌に目を通すことを習慣づけた頃、
“Case Records of the Massachusetts General Hospital”において回答者のDrが、とても難しい症例なのに、たいてい正解に至るのに驚いたものでした。
ただ、なぜこの論旨展開で、
そう感じ始めていた頃の1995年の秋に、本誌に下記のような論文が掲載されました。
「Case Records of the Massachusetts General Hospital — A Home-Court Advantage?(Saint S, Go AS, Frances C, Tierney LM Jr. N Engl J Med 1995;333:883-884.)」
内容は、Case Recordsの回答者が、Harvard Medical Schoolやその関連医療機関のMassachusetts General HospitalなどのDrである場合には、
Harvard Medical School関連医療機関ではないDrより、
理由は、ウイットに富んだ考察がなされていますが、
というニュアンスでした。
その後ずいぶん経った2003年頃から、Case Recordsの回答者のDrは、考察を述べる最初のコメントで、
“I am aware of the diagnosis”と述べてから、
天下のNEJMでもこういう事があるのだな、また、ちゃんとフェアに修正されるのだな、と感じたものでした。
(文責:下野 太郎)