当教室大学院3年生の光山容仁の論文がこの度、放射線分野トップジャーナルの一つであるEuropean Radiologyへ掲載されました。
論文タイトルは、”Comparative analysis of GPT-4-based ChatGPT’s diagnostic performance with radiologists using real-world radiology reports of brain tumors”です。
ChatGPTは、大量のテキストデータを学習し、人間のような対話や文章生成を行う人工知能です。
この研究では、2施設から収集した、放射線科医による脳腫瘍MRIレポートを用いて、ChatGPTと放射線科医の診断能力を比較しました。ChatGPTに、「この所見から考えられる3つの鑑別診断を可能性の高い順に挙げてください」という指示を与え、続けてMRIレポートのテキストを入力しました。また同様に5人の放射線科医に脳腫瘍MRIレポートから考えられる疾患を3つ挙げてもらいました。
その結果、ChatGPTは放射線科医と同等の診断能力を示し、さらに、神経放射線科医が作成したMRIレポートを用いた場合、ChatGPTの診断精度はより高くなることが分かりました。ChatGPTは神経放射線科医の診断補助ツールや、一般放射線科医のガイダンスツールとしての利用が期待できます。
Yasuhito Mitsuyama, Hiroyuki Tatekawa, Hirotaka Takita, Fumi Sasaki, Akane Tashiro, Satoshi Oue, Shannon L Walston, Yuta Nonomiya, Ayumi Shintani, Yukio Miki, Daiju Ueda.
Comparative analysis of GPT-4-based ChatGPT’s diagnostic performance with radiologists using real-world radiology reports of brain tumors.
Eur Radiol. 2024 Aug 28. https://www.doi.org/10.1007/s00330-024-11032-8