HCCに対するTACEの論文が、肝細胞癌領域のトップジャーナルの雑誌に掲載されました

この度、当教室の淺野数男による、HCCに対するTACEの論文が、肝細胞癌領域のトップジャーナルの雑誌であるLiver Cancer (IF:12.43)に掲載されました。

Transcatheter Arterial Chemoembolization for Treatment-Naive Hepatocellular Carcinoma Has Different Treatment Effects Depending on Central or Peripheral Tumor Location.
Asano K, Kageyama K, Yamamoto A, Jogo A, Uchida-Kobayashi S, Sohgawa E, Murai K, Kawada N, Miki Y.

この研究は、TACE時の局所治療成績が、HCCが門脈1次分枝周囲1cm以内であれば不良であり(central zone)、逆に末梢に存在すれば(peripheral zone)良好であるということを示した論文です。

昨今HCCに対しては全身化学療法、免疫チェックポイント阻害薬の適応、使用タイミングについて議論がなされています。
従来から言われている腫瘍個数と最大腫瘍のサイズを用いたup to 7 criteriaと、このcentral/peripheral zoneを組み合わせることにより、TACEで局所制御を狙えるHCCとそうでないHCCを示すことによって、治療適応決定の一助になるであろうということを示しました。
Open Accessになっておりますので、ぜひお読みいただければ幸いです。